平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問11
【問題11】
COCOMOには、システム開発の工数を見積もる式の一つとして次式がある。
開発工数 = 3.0 × (開発規模)^1.12
この式を基に、開発規模と開発生産性(開発規模/開発工数)の関係を表したグラフはどれか。
ここで、開発工数の単位は人月、開発規模の単位はキロ行とする。

【解説】
1. 開発生産性の計算:
開発生産性 = 開発規模 / 開発工数
開発工数 = 3.0 × (開発規模)^1.12
したがって、開発生産性 = 開発規模 / [3.0 × (開発規模)^1.12] = 1 / [3.0 × (開発規模)^0.12]
2. 開発規模と開発生産性の関係:
上記の式から、開発生産性は開発規模の0.12乗に反比例します。
開発規模が増加すると、開発生産性は緩やかに減少します。
3. グラフの選択:
ア: 開発規模が増加すると生産性が一定になる。
誤り。これは生産性が一定であるという誤った理解です。
イ: 開発規模が増加すると生産性が増加する。
誤り。実際には、開発規模が増加すると生産性は減少します。
ウ: 開発規模が増加すると生産性が急激に減少する。
誤り。生産性は緩やかに減少するため、急激な減少は誤りです。
エ: 開発規模が増加すると生産性が緩やかに減少する。
正しい。開発規模の増加に伴い、生産性は緩やかに減少します。
【答え】
エ: 開発規模が増加すると生産性が緩やかに減少する。
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問11