平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問15
【問題15】
PMBOKガイド第5版のプロジェクト・リスク・マネジメントにおけるリスク対応戦略に関する記述のうち、適切なものはどれか。
強化は、マイナスのリスクに対して使用される戦略である。
共有は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
受容は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
転嫁は、プラスのリスクに対して使用される戦略である。
【解説】
リスク対応戦略の分類
プラスのリスク(機会)に使用される戦略と、マイナスのリスク(脅威)に使用される戦略を区別します。
- プラスのリスク(機会)に使用される戦略:
- 活用: 機会を最大限に活用するための行動を取る。
- 共有: 機会を共有することで利益を分け合う。
- 強化: 機会が発生する可能性や影響を増加させる。
- 受容: 特に行動を取らず、そのまま機会を受け入れる。
- マイナスのリスク(脅威)に使用される戦略:
- 回避: 脅威を回避するための行動を取る。
- 転嫁: 脅威の影響を第三者に移す。
- 軽減: 脅威が発生する可能性や影響を減少させる。
- 受容: 特に行動を取らず、そのまま脅威を受け入れる。
選択肢の検討
ア: 強化は、マイナスのリスクに対して使用される戦略である。
誤り。強化はプラスのリスク(機会)に対して使用される戦略であり、マイナスのリスクには適用されません。
イ: 共有は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
誤り。共有はプラスのリスクに対して使用される戦略であり、マイナスのリスクには使用されません。
ウ: 受容は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
正しい。受容は、特に行動を取らず、そのままリスクを受け入れる戦略であり、プラスのリスク(機会)とマイナスのリスク(脅威)両方に使用されます。
エ: 転嫁は、プラスのリスクに対して使用される戦略である。
誤り。転嫁はマイナスのリスクに対して使用される戦略であり、プラスのリスクには適用されません。
【答え】
ウ: 受容は、プラスのリスクとマイナスのリスクのどちらにも使用される戦略である。
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問15