平成29年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20
【問題20】
基幹業務システムの構築及び運用において、データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)を別々に任命した場合のDAの役割として、適切なものはどれか。
業務データ量の増加傾向を把握し、ディスク装置の増設などを計画して実施する。
システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化する。
システム開発のテスト工程では、主にパフォーマンスチューニングを担当する。
システム障害が発生した場合には、データの復旧や整合性のチェックなどを行う。
【解説】
データ管理者(DA)とデータベース管理者(DBA)の役割については以下の通りです。
データ管理者(DA: Data Administrator)
業務の実世界から概念設計、システム化の範囲で論理設計などデータそのものの管理を行います。主な業務には、論理データモデルの設計、データ項目の標準化や管理が含まれます。
データベース管理者(DBA: Database Administrator)
DAが設計した論理データモデルから物理設計を行い、データベースを構築したり、構築後のデータベースの運用設計および運用保守などデータベースの管理を行います。具体的には、パフォーマンスの最適化、バックアップ、復旧作業が含まれます。
各選択肢の解説
ア: 業務データ量の増加傾向を把握し、ディスク装置の増設などを計画して実施する。
誤り。これは物理的なデータベース管理に関する業務であり、DBAの役割です。
イ: システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化する。
正しい。論理データベース設計やデータ項目の標準化はDAの主要な役割です。
ウ: システム開発のテスト工程では、主にパフォーマンスチューニングを担当する。
誤り。パフォーマンスチューニングはDBAの役割です。
エ: システム障害が発生した場合には、データの復旧や整合性のチェックなどを行う。
誤り。障害時のデータ復旧や整合性チェックもDBAの役割です。
【答え】
イ: システム開発の設計工程では、主に論理データベース設計を行い、データ項目を管理して標準化する。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20