令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問8
2025年7月3日
【問題8】
EVMを採用しているプロジェクトにおいて、ある時点のCPIが1.0を下回っていた場合の対処として、適切なものはどれか。
実コストが予算コストを下回っているので、CPIに基づいて完成時総コストを下方修正する。
実コストをCPIで割った値を使って、完成時総コストを見積もり、これを予想値とする。
超過コストの原因を明確にし、コスト効率を向上させるための対策に取り組むとともに、CPIの値を監視する。
プロジェクトの完成時にはCPIが1.0となることを利用して、CPIが1.0となる完成時期を予測し、スケジュールを見直す。
【解説】
ア: 実コストが予算コストを下回っているので、CPIに基づいて完成時総コストを下方修正する。
誤り。CPIが1.0を下回っている場合、実コストが予算コストを上回っていることを示します。この前提は誤りです。
イ: 実コストをCPIで割った値を使って、完成時総コストを見積もり、これを予想値とする。
誤り。完成時総コスト(EAC)の見積もりでは、残作業コストをCPIで割る方法が一般的であり、実コストをCPIで割るのは適切ではありません。
ウ: 超過コストの原因を明確にし、コスト効率を向上させるための対策に取り組むとともに、CPIの値を監視する。
正しい。CPIが1.0を下回る場合、コスト超過が発生しているため、原因分析とコスト効率改善の対策を講じ、CPIの推移を継続的に監視する必要があります。
エ: プロジェクトの完成時にはCPIが1.0となることを利用して、CPIが1.0となる完成時期を予測し、スケジュールを見直す。
誤り。CPIが将来的に1.0になる保証はなく、この前提でスケジュールを見直すのは適切ではありません。
【答え】
ウ: 超過コストの原因を明確にし、コスト効率を向上させるための対策に取り組むとともに、CPIの値を監視する。
出典:令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問8