平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20
【問題20】
情報システムの設計において,フェールソフトが講じられているのはどれか。
UPS装置を設置することで,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことで,システムの誤動作を防止できるようにする。
【解説】
ア: UPS装置を設置することで,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
誤り。これはフェールセーフの考え方であり、システムが安全に停止できるようにする対策を指します。
イ: 制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
誤り。これもフェールセーフの例であり、システムを安全な状態に停止させることを目的としています。
ウ: ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
正しい。フェールソフトは、障害が発生してもシステム全体を停止させるのではなく、性能や機能を一部制限しながら運転を継続できるようにする設計思想です。
エ: 利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことで,システムの誤動作を防止できるようにする。
誤り。これはフォールトアボイダンス(障害回避)に該当し、障害そのものを防ぐことを目的としています。
【答え】
ウ: ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
出典:平成22年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20