令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問16
2025年7月3日
【問題16】
リーンソフトウェア開発の説明として,適切なものはどれか。
経験的プロセス制御の理論を基本としており,スプリントと呼ばれる周期で“検査と適応”を繰り返しながら開発を進める。
製造業の現場から生まれた考え方をアジャイル開発のプラクティスに適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”といった,七つの原則を重視して,具体的な開発プロセスやプラクティスを策定する。
比較的小規模な開発に適した,プログラミングに焦点を当てた開発アプローチであり,“コミュニケーション”などの五つの価値を定義し,それらを高めるように具体的な開発プロセスやプラクティスを策定する。
利用者から見て価値があるまとまりを一つの機能単位とし,その単位ごとに,設計や構築などの五つのプロセスを繰り返しながら開発を進める。
【解説】
ア: 経験的プロセス制御の理論を基本としており,スプリントと呼ばれる周期で“検査と適応”を繰り返しながら開発を進める。
誤り。これはスクラムの説明です。リーンソフトウェア開発ではなく,アジャイル開発の一種です。
イ: 製造業の現場から生まれた考え方をアジャイル開発のプラクティスに適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”といった,七つの原則を重視して,具体的な開発プロセスやプラクティスを策定する。
正しい。これはリーンソフトウェア開発の説明として適切です。製造業のリーン生産方式をソフトウェア開発に応用し,ムダを削減し,効率を重視する点が特徴です。
ウ: 比較的小規模な開発に適した,プログラミングに焦点を当てた開発アプローチであり,“コミュニケーション”などの五つの価値を定義し,それらを高めるように具体的な開発プロセスやプラクティスを策定する。
誤り。これはエクストリームプログラミング(XP)の説明です。
エ: 利用者から見て価値があるまとまりを一つの機能単位とし,その単位ごとに,設計や構築などの五つのプロセスを繰り返しながら開発を進める。
誤り。これはウォーターフォール型のプロセスに似た説明ですが,リーンソフトウェア開発の特徴とは一致しません。
【答え】
イ: 製造業の現場から生まれた考え方をアジャイル開発のプラクティスに適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”といった,七つの原則を重視して,具体的な開発プロセスやプラクティスを策定する。
出典:令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問16