令和2年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20
【問題20】
スタンフォード大学ハッソ・プラットナー・デザイン研究所によるデザイン思考の説明はどれか。
与えられた問題に対して一つの正しい解決策を見つけるために、アイディア出しの段階で、テーマに制限を設けてアイディアが発散しないようにする手法
本質的な問題がどこにあるのかを絞り込むために、利用者との対話よりも、過去のデータや経験を分析することを重視する手法
利用者の立場から問題解決に取り組む方法論であり、現場を観察することによって利用者を理解し、共感することから始め、問題定義、アイディア出し、試作、試行を繰り返す手法
類似の問題が発生した場合に、迅速に解決策を探り当てるために、過去の問題とその解決策をナレッジデータベースとして蓄積する手法
【解説】
ア: 与えられた問題に対して一つの正しい解決策を見つけるために、アイディア出しの段階で、テーマに制限を設けてアイディアが発散しないようにする手法
誤り。この説明はデザイン思考の特徴である「発散と収束」を無視しており、特定の解決策に固執しないデザイン思考の本質に反しています。
イ: 本質的な問題がどこにあるのかを絞り込むために、利用者との対話よりも、過去のデータや経験を分析することを重視する手法
誤り。デザイン思考では利用者との対話や共感を重視し、過去のデータや経験だけに頼る手法とは異なります。
ウ: 利用者の立場から問題解決に取り組む方法論であり、現場を観察することによって利用者を理解し、共感することから始め、問題定義、アイディア出し、試作、試行を繰り返す手法
正しい。これはデザイン思考のプロセスそのものであり、共感から始まり、反復的なプロセスを通じて革新的な解決策を生み出すアプローチです。
エ: 類似の問題が発生した場合に、迅速に解決策を探り当てるために、過去の問題とその解決策をナレッジデータベースとして蓄積する手法
誤り。これはナレッジマネジメントの一部であり、デザイン思考の特徴的なプロセスではありません。
【答え】
ウ: 利用者の立場から問題解決に取り組む方法論であり、現場を観察することによって利用者を理解し、共感することから始め、問題定義、アイディア出し、試作、試行を繰り返す手法
出典:令和2年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20