平成27年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問17
【問題17】
リーンソフトウェア開発の説明として,適切なものはどれか。
経験に基づいたプロセス制御や複雑適応系理論を基本としており,スプリントと呼ばれる周期で“検査と適応”を繰り返しながら開発を進める。
製造業の現場から生まれた手法をソフトウェア開発に適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”など,七つの原則を提示している。
比較的小規模な開発に適した,プログラミング中心の開発アプローチであり,“コミュニケーション”など五つの価値を定義し,それらを高めるように開発を進める。
利用者から見て価値があるまとまりを一つの機能単位とし,その単位ごとに,設計や構築などの五つのプロセスを繰り返しながら開発を進める。
【解説】
ア: 経験に基づいたプロセス制御や複雑適応系理論を基本としており,スプリントと呼ばれる周期で“検査と適応”を繰り返しながら開発を進める。
誤り。これはアジャイル開発の説明です。
イ: 製造業の現場から生まれた手法をソフトウェア開発に適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”など,七つの原則を提示している。
正しい。リーンソフトウェア開発は、製造業(特にトヨタ生産方式)から発展した手法であり、記載されている説明が該当します。
ウ: 比較的小規模な開発に適した,プログラミング中心の開発アプローチであり,“コミュニケーション”など五つの価値を定義し,それらを高めるように開発を進める。
誤り。これはエクストリームプログラミング(XP)の説明です。
エ: 利用者から見て価値があるまとまりを一つの機能単位とし,その単位ごとに,設計や構築などの五つのプロセスを繰り返しながら開発を進める。
誤り。これはウォーターフォール開発やプロトタイプモデルの一部の特徴に近いですが、リーンソフトウェア開発の説明ではありません。
【答え】
イ: 製造業の現場から生まれた手法をソフトウェア開発に適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”など,七つの原則を提示している。
出典:平成27年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問17