平成26年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問16
【問題16】
ソフトウェアの潜在エラー数を推定する方法の一つにエラー埋め込み法がある。100個のエラーを故意にプログラムに埋め込んだとき、そのエラーの存在を知らない検査グループが30個のエラーを発見した。そのうち20個は故意に埋め込んでおいたものであった。この時点で、このプログラムには埋め込みエラーを除く残存エラー数は幾つと推定できるか。
【解説】
エラー埋め込み法では、故意に埋め込んだエラーの検出率を基に、システム内の潜在的なエラー数を推定します。
1. 検出率の計算:
– 埋め込んだエラー数: 100個
– 検出された埋め込みエラー数: 20個
– 検出率 = 検出された埋め込みエラー数 / 埋め込んだエラー数 = 20 / 100 = 0.2 (20%)
2. 全体の検出エラー数:
– 検出されたエラー総数: 30個
– そのうち埋め込みエラー: 20個
– 埋め込みエラー以外の検出エラー数 = 30 – 20 = 10個
3. 潜在エラー数の推定:
– 検出率が20%であることから、システム内の全潜在エラー数 (N) は以下の式で推定できます:
検出エラー数 = N × 検出率
10 = N × 0.2
N = 10 / 0.2 = 50個
4. 残存エラー数の計算:
– 推定された全潜在エラー数: 50個
– 既に検出されたエラー数: 10個
– 残存エラー数 = 50 – 10 = 40個
したがって、埋め込みエラーを除く残存エラー数は40個と推定されます。
出典:平成26年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問16