平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問21
【問題21】
情報システムの設計のうち,フェールソフトの考え方を適用した例はどれか。
UPS を設置することによって,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって,システムの誤動作を防止できるようにする。
【解説】
ア: UPS を設置することによって,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
誤り。これは停電時に備える「フェールセーフ」の考え方に近い内容であり,フェールソフトではありません。
イ: 制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け,安全に運転を停止できるようにする。
誤り。これはシステムの安全停止を目的とした「フェールセーフ」の設計例です。
ウ: ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
正しい。フェールソフトは,障害が発生しても全体を停止させるのではなく,性能を落としてでもシステムの運転を続行できるようにする設計思想です。
エ: 利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって,システムの誤動作を防止できるようにする。
誤り。これは誤操作を防止する「フールプルーフ」の設計例であり,フェールソフトではありません。
【答え】
ウ: ハードウェアの障害時に,パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。
出典:平成28年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問21