令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問17
2025年7月3日
【問題17】
“アジャイルソフトウェア開発宣言”で述べている価値に関する記述のうち,適切なものはどれか。
計画に従うことに価値があることを認めながらも,自己組織化されたチームによる裁量に,より価値をおく。
契約交渉に価値があることを認めながらも,顧客の競争力と満足度の向上に,より価値をおく。
プロセスやツールに価値があることを認めながらも,実用的なプラクティスに,より価値をおく。
包括的なドキュメントに価値があることを認めながらも,動くソフトウェアに,より価値をおく。
【解説】
アジャイルソフトウェア開発宣言(Agile Manifesto)では、以下の4つの価値を重視しています。
- プロセスやツールよりも個人と対話を重視する: コミュニケーションやチームの協力を優先します。
- 包括的な文書よりも動くソフトウェアを重視する: ソフトウェアの動作そのものを重視し、ドキュメントに縛られない実践を奨励します。
- 契約交渉よりも顧客との協調を重視する: 顧客との関係性を築き、柔軟な対応を可能にします。
- 計画に従うことよりも変化への対応を重視する: 計画の遵守よりも、プロジェクト環境の変化に迅速に対応することを優先します。
ア: 計画に従うことに価値があることを認めながらも,自己組織化されたチームによる裁量に,より価値をおく。
誤り。アジャイル宣言では、計画に従うよりも変化への対応を重視しますが、自己組織化チームへの言及は含まれていません。
イ: 契約交渉に価値があることを認めながらも,顧客の競争力と満足度の向上に,より価値をおく。
誤り。アジャイル宣言では契約交渉よりも顧客との協調を重視しますが、競争力や満足度の向上への言及はありません。
ウ: プロセスやツールに価値があることを認めながらも,実用的なプラクティスに,より価値をおく。
誤り。アジャイル宣言ではプロセスやツールよりも「個人と対話」を重視します。
エ: 包括的なドキュメントに価値があることを認めながらも,動くソフトウェアに,より価値をおく。
正しい。これはアジャイル宣言の「包括的な文書よりも動くソフトウェアを重視する」という価値観に合致します。
【答え】
エ: 包括的なドキュメントに価値があることを認めながらも,動くソフトウェアに,より価値をおく。
出典:令和6年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問17