令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問9
2025年7月3日
【問題9】
ソフトウェアの規模の見積り方法のうち、利用者機能要件と機能プロセスに着目して、機能プロセスごとに①~③の手順で見積りを行うものはどれか。
① データ移動を型として識別し、エントリ、エグジット、読込み及び書込みの4種類に分類する。
② データ移動の型ごとに、その個数に単位規模を乗じる。
③ ②で得た型ごとの値の合計を、機能プロセスの機能規模とする。
【解説】
1. COSMIC法の概要:
COSMIC法は、ソフトウェアの規模を機能的に見積もる方法です。
データ移動に着目し、次の4つの型に分類します:
- エントリ: 外部入力のデータを内部に取り込む。
- エグジット: 内部データを外部へ出力する。
- 読込み: 内部データを別の内部プロセスが使用する。
- 書込み: 内部データを更新または格納する。
データ移動ごとに単位規模を割り当て、その合計値を規模として算出します。
2. 選択肢の比較:
- ア: COCOMO
誤り。COCOMO(Constructive Cost Model)は、開発規模を元に工数を見積もるモデルで、データ移動には着目しません。
- イ: COSMIC法
正しい。COSMIC法は、データ移動を基準に規模を見積もるため、問題文の内容に該当します。
- ウ: 積み上げ法
誤り。積み上げ法は、詳細なタスクや要素を個別に積み上げて規模や工数を見積もる方法で、データ移動には着目しません。
- エ: 類推法
誤り。類推法は、過去の類似プロジェクトを参考にして規模を見積もる方法で、データ移動には着目しません。
出典:令和3年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問9