平成30年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問18
【問題18】
リーンソフトウェア開発の説明として,適切なものはどれか。
経験的プロセス制御の理論を基本としており,スプリントと呼ばれる周期で“検査と適応”を繰り返しながら開発を進める。
製造業の現場から生まれた考え方をアジャイル開発のプラクティスに適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”など,七つの原則を重視しながら開発を進める。
比較的小規模な開発に適した,プログラミングに焦点を当てた開発アプローチであり,“コミュニケーション”など五つの価値を定義し,それらを高めるように開発を進める。
利用者から見て価値があるまとまりを一つの機能単位とし,その単位ごとに,設計や構築などの五つのプロセスを繰り返しながら開発を進める。
【解説】
ア: 経験的プロセス制御の理論を基本としており,スプリントと呼ばれる周期で“検査と適応”を繰り返しながら開発を進める。
誤り。これはスクラムの説明であり,リーンソフトウェア開発の説明ではありません。
イ: 製造業の現場から生まれた考え方をアジャイル開発のプラクティスに適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”など,七つの原則を重視しながら開発を進める。
正しい。リーンソフトウェア開発は,トヨタ生産方式に由来する原則をアジャイルに応用したものです。
ウ: 比較的小規模な開発に適した,プログラミングに焦点を当てた開発アプローチであり,“コミュニケーション”など五つの価値を定義し,それらを高めるように開発を進める。
誤り。これはエクストリームプログラミング(XP)の説明です。
エ: 利用者から見て価値があるまとまりを一つの機能単位とし,その単位ごとに,設計や構築などの五つのプロセスを繰り返しながら開発を進める。
誤り。これはウォーターフォール型に近い説明であり,リーンソフトウェア開発の特徴ではありません。
【答え】
イ: 製造業の現場から生まれた考え方をアジャイル開発のプラクティスに適用したものであり,“ムダをなくす”,“品質を作り込む”など,七つの原則を重視しながら開発を進める。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問18