平成21年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問18
【問題18】
業務プログラムの運用・保守の考え方のうち,適切なものはどれか。
エラーの原因究明のために業務プログラム中に記述した,エラーログ採取やトレースのためのコードは,運用時のデータ処理効率の低下の原因にならない場合でも運用開始時にはすべて取り除くべきである。
業務プログラムに精通することは運用管理を容易にするが,すべての担当者がそうなることは困難なので,運用マニュアルなどを整備しておく必要がある。
業務プログラムの運用中にエラーが発生したとき,すぐに修正できるものであれば,運用管理者が自ら修正して,業務に支障がないようにすることが望ましい。
データ処理の手順の変更に伴い業務プログラムを修正したときは,元のプログラムを開発したときのテストデータだけを使った確認テストを行い,運用を再開することが望ましい。
【解説】
ア: エラーの原因究明のために業務プログラム中に記述した,エラーログ採取やトレースのためのコードは,運用時のデータ処理効率の低下の原因にならない場合でも運用開始時にはすべて取り除くべきである。
誤り。エラーログやトレースコードは運用中の障害対応に役立つため、効率低下の原因にならない場合は残しておくべきです。
イ: 業務プログラムに精通することは運用管理を容易にするが,すべての担当者がそうなることは困難なので,運用マニュアルなどを整備しておく必要がある。
正しい。運用マニュアルは担当者間のスキル差を補い、運用管理を効率的に行うために重要です。
ウ: 業務プログラムの運用中にエラーが発生したとき,すぐに修正できるものであれば,運用管理者が自ら修正して,業務に支障がないようにすることが望ましい。
誤り。運用管理者が直接修正を行うのは適切ではなく、開発担当者に修正を依頼するのが基本です。
エ: データ処理の手順の変更に伴い業務プログラムを修正したときは,元のプログラムを開発したときのテストデータだけを使った確認テストを行い,運用を再開することが望ましい。
誤り。確認テストでは、新しいデータや実際の運用を考慮したテストデータも使用する必要があります。
【答え】
イ: 業務プログラムに精通することは運用管理を容易にするが,すべての担当者がそうなることは困難なので,運用マニュアルなどを整備しておく必要がある。
出典:平成21年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問18