令和5年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20
2025年7月3日
【問題20】
要件定義プロセスにおいて,要件を評価する際には,予測している要件,検証できない要件などを識別することが求められている。次のうち,要件が検証可能である例はどれか。
個々の要件に,対応必須,対応すべき,できれば対応,対応不要といったように重要性のランク付けがなされている。
システムのライフサイクルの全期間を通して,システムに正当な利害関係をもつ個々の利害関係者が識別できている。
システムやソフトウェアが,要件定義書の記述内容を満たすか否かをチェックするための方法があり,チェック作業が妥当な費用内で行える。
実現可能か否かにはこだわらず,全ての利害関係者のニーズ及び期待が漏れなく要件定義書に盛り込まれている。
【解説】
ア: 個々の要件に,対応必須,対応すべき,できれば対応,対応不要といったように重要性のランク付けがなされている。
誤り。ランク付けは要件の優先順位を決定するための手法ですが,検証可能性とは直接関係がありません。
イ: システムのライフサイクルの全期間を通して,システムに正当な利害関係をもつ個々の利害関係者が識別できている。
誤り。利害関係者の識別は重要ですが,これ自体は要件の検証可能性を保証するものではありません。
ウ: システムやソフトウェアが,要件定義書の記述内容を満たすか否かをチェックするための方法があり,チェック作業が妥当な費用内で行える。
正しい。検証可能な要件とは,テストやレビューによってその実現性を確認できるものであり,チェック手法が存在することが重要です。
エ: 実現可能か否かにはこだわらず,全ての利害関係者のニーズ及び期待が漏れなく要件定義書に盛り込まれている。
誤り。すべてのニーズを網羅することは理想ですが,検証可能性にはつながりません。
【答え】
ウ: システムやソフトウェアが,要件定義書の記述内容を満たすか否かをチェックするための方法があり,チェック作業が妥当な費用内で行える。
出典:令和5年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問20