平成30年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問21
【問題21】
システム開発を請負契約でベンダに委託する場合,ベンダに起因する,機密漏えいなどの情報セキュリティ事故を防止するために,委託する側がとるべき手段として,適切なものはどれか。
委託業務に関する情報セキュリティレベルを取り決め,情報セキュリティ対策実施状況の定期的な報告を義務付け,適時に監査を実施する。
情報セキュリティに関するルールの違反者個人に対する高額なペナルティを取り決める。
ベンダの業務手順,体制図を提示させ,委託する側でプロジェクト全体の情報セキュリティ対策手順,詳細な体制図を作成して指揮命令する。
ベンダの選定条件を厳しく設定し,選定後はベンダに情報セキュリティ対策の管理を一任する。
【解説】
ア: 委託業務に関する情報セキュリティレベルを取り決め,情報セキュリティ対策実施状況の定期的な報告を義務付け,適時に監査を実施する。
正しい。情報セキュリティレベルを明確に設定し,監査や報告を通じて適切な管理を行うことは,事故防止の重要な対策です。
イ: 情報セキュリティに関するルールの違反者個人に対する高額なペナルティを取り決める。
誤り。高額なペナルティの設定だけでは抑止力として不十分であり,適切な管理プロセスが重要です。
ウ: ベンダの業務手順,体制図を提示させ,委託する側でプロジェクト全体の情報セキュリティ対策手順,詳細な体制図を作成して指揮命令する。
誤り。委託する側が詳細な体制図を作成して指揮命令するのではなく,ベンダ自身が責任を持って対策を講じる必要があります。
エ: ベンダの選定条件を厳しく設定し,選定後はベンダに情報セキュリティ対策の管理を一任する。
誤り。選定後に管理を一任するだけでは,委託側の責任が果たせません。適切な監査や報告が必要です。
【答え】
ア: 委託業務に関する情報セキュリティレベルを取り決め,情報セキュリティ対策実施状況の定期的な報告を義務付け,適時に監査を実施する。
出典:平成30年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前II 問21